おめめの歯形

自分の足跡を残すというより、必死に食らいついて歯形くらいしか残せない

ルームナイトウェア

今まで意識していなかったが、女たるもの、ルームナイトウェアにも気を使った方がいいと思うようになった。

 

ルームナイトウェアとか言ってっけど、要はパジャマね。

その辺の適当なTシャツとハーパンとパーカーはダメだなと。

色気もなんにもねぇ。

いや、寝るだけだからね、って思ってたワケ。

 

えー、パジャマパーティーとかあるじゃん?

は?なんだそのパーティー、早く寝ろよ。

えー、お泊りとかあるじゃん?

は?誰も興味ないわ、早く寝ろよ。

 

サエコあたりが「やっぱりモフモフは最強♡」とか言ってるの見かけて、心底うんざりしてたんだけども、その辺りはこう、もっと心を広くしいいんじゃねーかと。

 

パジャマとやらにお金を費やさなかった人生、費やした人生、両方味わえんなら味わっておこうか、と。

30代前半までそこに考えが至らなかった己を恥じたい。

 

そんなんで意気揚々とUNIQLOへ向かった。

 

いや、UNIQLOかよ!

 

と、お思いの皆さん。

ジェラピケやらチュチュアンナやら沢山ある中で、なんで私がUNIQLOを選んだか説明させて。

 

入りやすかったの。

 

ネットでの購入も考えたけど、まぁまぁ、UNIQLOって結局使いやすいし安いし初心者向きでしょ。いっかってなって。いいよね。

 

さ、UNIQLOで商品を探すとうっかり上下スウェットとか手に取りそうになる。

いかん、目当てはパジャマや。

いざパジャマエリア。

 

型は何種類か、柄は沢山あった。

無地が無難だと思いながらも、

「無地はやめよう、せっかくのルームナイトウェアデビュー、派手にいこうぜ!」

と、もう1人の自分に鼓舞されて燕柄やチェック柄を手に取ってみる。

 

今より20キロ以上太っていた時

中川家の礼二に似ているね」

 

痩せてベリーショートだった時

「ジャニーズにいそうだね」

 

そんなブレブレの見た目の私だが、

唯一共通しているのはどちらも男性という、性別を超越しちゃってるってこと。

そんな奴がチェックとかツバメとかキャピキャピしてどーすんだと。

 

ここはひとつ、鉄板のストライプでいこう!

色はピンク!

いやピンクはやりすぎだ!ブルー!

 

結果、白地に薄いブルーのストライプを購入し帰路に着いた。

 

帰って早々に試着してみると、

あらやだ!可愛い!

ブランニュー私!

ナイストゥーミィーチュー!

 

テンションMax。

 

これは普段私に興味のない旦那もなんか言うだろうとウキウキ。

 

この日、旦那は飲み会で遅くなり、帰宅したのは午前2時。

まぁ待ってみたよね。

 

帰宅した旦那は驚愕の表情

 

「まだ起きてたの!?」

 

そらそうや。

普段絶対寝ている私が起きている。

 

「昼寝しちゃったから」

 

とりあえずパジャマにはちっとも気付かずに、訝しげに私を見ながら一言。

 

「そうなの?いやでもこの時間だよ?

早く寝なよ」

 

やべー、やっぱり言われたわ。

パジャマ買ったところで、それみたことか。

 

旦那は言うだけ言うと自室へ引っ込んでしまった。そのうち鼾が聞こえてきた。

 

いやいや、酔っ払ってるし。

明日があるよ、明日が。

そう思いながら私も寝る。

 

一夜明けた朝。

 

起きてきた旦那に

「ジャーン」と、わかりやすく全身をアピールしてみた。

 

「あ、買ったんだ」

 

「うん!どう?どう?」

 

可愛い?似合ってる?どう思う?

心の中で旦那がなんて言うか考える。

 

「お父さんみたい」

 

「え?」

 

「お父さん」

 

「、、それ、ウチのお父さん?それとも他所のお父さん?」

 

「どっかのお父さん」

 

「そっか、ウチのお父さんではないのか」

 

うん、なんだこの会話。

 

2018年も終わりに近づいて、

平成最後、平成最後とやたら最後感が高まる今日このごろ。

 

私のパジャマも最後になるとは。

 

中川家の礼二

ジャニーズ

 

そこに加わった

 

お父さん

 

ジェラピケでも行くべきかな、ねぇ、サエコ